【解説】スマホ向け音楽制作アプリ「Medly」の使い方

楽曲制作

世界の皆さんこんにちは!

今回は、スマホで楽曲を制作できるアプリ「Medly」について解説していきます!

*案件ではありません。ガチ解説・感想です。

これからスマホで音楽制作をしようとしているけど、どのアプリを使うのがいいか迷っている人、Medlyというアプリが検索上位に出てくるけど実際使ってみてどうなの?ということが知りたい人向けです。

使用歴6年の私が正直な使用感と、一部他のアプリとも比較してみた感想を紹介します。なお個人的にゲーム制作が主軸のブログなので、ゲーム音楽制作の観点で解説していきます。

Medlyの魅力

Medlyの特別な魅力を3つ紹介します。

1つ目の魅力は、なんと言っても直感的な操作感でしょう。譜面をタッチするだけで音を置くことができますし、指で引き伸ばせば長い音になります。音をタッチすれば音が消えますし、複数選択して移動させたりコピーも簡単にできます。譜面の画面も、縦に楽器が並んでいて、横が時間方向である、というとてもわかりやすい画面構成になっています。見るだけですぐに使い方がわかるというのは、初めて使う人にとっては特にありがたいものです。

「触った場所に音が置かれる」直感的な操作
縦に楽器が並び、横が時間軸。理解しやすい構成

2つ目の魅力は、豊富なサンプルです。楽器リストごとに、2〜3曲のサンプル楽曲(テンプレート)が用意されていて、楽器の使い方や曲作りの参考になります。特に初心者の場合、このようなサンプルの譜面から色々学ぶことがあると思うので、サンプル楽曲が入っているのはとても魅力的ですね。

楽器セット「スターター」に用意されているテンプレート。楽器の使い方の参考になります。

また、楽器ごとにサンプルのループが用意されています。ちょっと複雑なドラムを作りたいときや、メロディのアイデアが浮かばなくなって煮詰まっているときに、サンプルをちょっと流してみると、いい感じにアイデアが思い浮かぶことがあります。

製作中の楽曲に試しに合わせてみると、意外といい感じに調和することがある

3つ目の魅力は、出力方法が豊富なことです。mp4で出力して幅広く使える形式にもできますし、Medlyファイルとして出力することで、他の端末で読み込めば譜面をそのまま再現できます。Medlyを触っている友人と、譜面をそのままやりとりできるので、意外ととても便利です。

これだけ出力方法があれば困らなさそう

他にもアルバム管理ができたり、シンセやドラムが特に豊富だったり、というのも魅力ですね。

Medlyでできること

Medlyにはどんな機能があるの?という部分を羅列していきます。

・制限なく曲を作れる。

・(課金すると)多くの種類の楽器を使える。

・録音した音を使うことができる。

・音量、音の高低、ピッチ、リバーブを、時間単位で細かく微調整できる。

・m4a、wav形式などで出力でき、LINEやメールでも簡単に共有できる。

・同じ部分のループ再生ができる。

・UNDO/REDOボタンがある。

・音符単位、譜面ブロック単位でのコピーペーストができる。

・バックグラウンド再生ができる。

他にもさまざまな機能がありますが、この辺りが特に重要かと思います!

Medlyでできないこと

アプリ選びをする上で、できないことを把握しておくのはとても重要です。長年使ってきた上で、「こんな機能があったらいいのに」「これができないのは残念だな」と思った点について解説します。

1つ目は、途中で曲のテンポを変えることができない点です。曲全体でのテンポは設定できるのですが、途中で早くなったり遅くなったり、といったことができず、曲のスピード感という意味では単調になってしまいます。

ここで曲全体のテンポは変えることができる。

2つ目は、ギターがとにかくしょぼいです。多分実際のギターは調整パラメータが多すぎるせいで、スマホアプリでは再現しにくいのかなと思っていますが、よく聴くようなかっこいいギターを全然再現できません。ギター音源自体はあるのですが、「トゥン、トゥン」くらいのしょぼい音しか出ません。もっと「チュイーン!」とかがやりたい。かっこいいギター音をMedlyで再現する方法を知っている人がいたらぜひ教えてください。

思ってたのと違うギターたち

あと少し気になる点としては、楽器のまとめ方がわかりにくいです。「スターター」「レゲトン」「トワイライト」みたいにテーマごとに楽器がまとめられているのですが、それぞれのテーマにドラムが1〜3個配置してあるんですよね。どのドラムがいいかな〜って探すときに、いちいち各テーマに移動して試す必要があるのはちょっとめんどくさいです。ドラムはドラムでまとめた場所があったら便利だろうなと思います。

*追記:楽器一覧の「タイプ」というタブから、同じ楽器タイプをまとめて検索することができるようになっているみたいです。

「裏側の世界」ってなんだ…?

他のアプリと比較してみた

調べたところ、Auxyというアプリが、使用できる楽器に課金制限がある点、直感的な使用ができる点が似ているようだったので、試しに使ってみました。

実際に触ってみると、Medlyと同じように触ったところが音になり、なかなか触りやすいです。時間軸が縦方向なのは慣れないですが、それはMedlyを触ってきたからでしょう。

ただし、音階の部分が固定されてくれないのが地味にかなり不便です。エクセルでいう、先頭行(列)の固定のようなイメージです。縦に長いブロックを作ったときに、ここの音階はなんだろう?といちいち上に戻って確認する必要がありました。

Medlyでは、左や上に音階が固定表示されている
Auxyでは、画面を移動すると音階も一緒に動いてしまう

音の細かい調節は、Auxyの方ができる感じがしました。LOWPASS、HIGHPASSでの2変数による調整が便利です。リバーブもMedlyよりしっかり効いているように感じます。Medlyのリバーブは、お気持程度にしか効いてくれません。

あとAuxyは、セクション(小節)を追加するときに第1小節を複製するか聞いてくれるのは、Medlyにはない機能なので助かりました。その代わりに、音を複数選択してコピーする機能が見当たりません。これはないと結構不便です。

Auxy:これを聞いてくれるのはありがたい
Medly:選択した音を複製できる

曲全体の画面は、理解するのに時間がかかります。Medlyは譜面そのものを表示してくれている感じがしますが、Auxyは譜面のイメージのようになっています。また、「シーン1、2、、、」という概念も少し難しいです。ただ、シーンごとに「イントロ」「アウトロ」のように名前を付けることができるのはわかりやすいですね。

楽器については課金しないと解放されないためコメントできませんが、似たような楽器がまとめて配置されている点はMedlyよりも分かりやすいです。

全体的な感想として、どちらにも長所短所がありますが、慣れの問題でしょうから、どちらを触っても大差はないのではないかと思います。もし片方をお薦めするなら、音の複製と、音階の固定表示の部分でMedlyの方が使いやすいと個人的には感じます。

まとめ

以上で、Medlyの解説・感想を終わります。

他にも優れた音楽制作ができるスマホアプリはあるみたいなので、気になる場合は調べてみてもいいと思います。Medlyで「わかりやすく操作し」「簡単に音楽を作る」ことはできるので、まず入門として触ってみるのには適していると思います。もちろん、ちょっとした音楽しか作れないわけではなく、頑張ればかなり凝った音楽も作れますが、本格的に作りたい場合はいずれより敷居の高いアプリやPCソフトに移行するのがいいと思っています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

タイトルとURLをコピーしました