こちらは、ドット絵を始めたいけれど、どんなアプリを使って作れば良いのかわからない、という方に向けた記事です。
ドット絵は、かつてはゲームにおける容量の限界と技術的な表現力の限界から生まれた、かなり簡略化された画像の表現として生まれました。しかし今でもその特有のレトロ感、また絵を描くのに慣れていない人からするとっつきやすさなどの理由から、多くの人に愛されています。
しかし、ドット絵を始めるためには、どんなアプリを入れた方がいいのか迷っている方も多いのではないでしょうか。
筆者もゲーム制作を目的として様々なドット絵を作れるスマホアプリを試した経験があります。その時に感じたドット絵アプリごとのメリット・デメリットを整理したので、読者の皆様にドット絵を始める第一歩の手助けになれればと思います。
スマホアプリとPCソフト
ドット絵を作るにあたって、まずスマホで作るかPCで作るかという選択肢があります。
筆者は、まずはスマホアプリを優先することをお勧めします。せっかくドット絵はスマホで気軽に制作できるものなので、電車の中やちょっとした待ち時間にドット絵を作れる環境を用意しておくことはかなり重要です。
ただし、スマホアプリよりもPC版の方が機能が豊富なことはあります。その場合は、スマホで仮完成させたドット絵をPCに取り込んで、PC版のドット絵ソフトで完成させることをお勧めします。
ドット絵アプリの紹介
8bit painter
8bit painterは、多機能性よりも使いやすさにフォーカスした、簡単でシンプルなドット絵アプリです。
スポイト機能、透過のオンオフ、反転や回転、選択範囲の複製、元画像をインポートし自動でドット絵化するといった最低限の機能は備わっています。若干気がつきにくいですが、ペンのボタンを2回押すとバケツに切り替わり、連結領域に対しては一括で色を変えることができます。一方で、元画像をドット絵化しないまま下絵にする機能、円などの図形配置機能など、一部の機能は備わっていません。
課金すると広告表示が消えますが、広告があっても十分使いやすいです。
ドットピクト!
ドットピクト!は、ユーザー同士で作品を共有することに特化したドット絵アプリです。
スポイト機能などの一般的な機能のほかに、円などの図形を描く機能、レイヤー機能などの便利な機能が備わっています。ただし、下絵機能や画像のドット絵化機能は課金しないと使用することができません。
また、タッチしたところが塗られるタイプではなく、PUSHボタンを押すとカーソルがある領域が塗られる仕組みになっています。これは指で押した部分が隠れないというメリットがありますが、好みの操作感は人それぞれだと思うので、気になる人は実際に使ってみるのが良いと思います。
タイムラインのような画面があり、他のユーザーが投稿したドット絵を見ることができます。また、自分で作ったドット絵もアプリ内で投稿することが可能です。
https://apps.apple.com/jp/app/ドットピクト-かんたんドット絵アプリ/id995653343
Dottable
Dottableは、クールなデザインの多機能なドット絵アプリです。
スポイト機能などの一般的な機能のほかに、円などの図形を描く機能、レイヤー機能などの便利な機能が備わっています。また、下絵機能や画像のドット絵化機能についても、無料で使用することができます。
課金すると広告表示が消えますが、広告があっても十分使いやすいです。
https://apps.apple.com/jp/app/ドット絵エディタ-dottable/id946923840
ドット絵メーカー
ドット絵メーカーは、シンプルさと多機能さの中間的な要素を持つドット絵アプリです。
バケツ塗り機能、画像のドット絵化機能、アニメーション機能などがありますが、基本的な機能であるスポイト機能が見当たりません。あと何気にUNDOボタンはあるのにREDOボタンがないのも気になります。
他のアプリと比較して、正直デザインが分かりにくく、どこに何の機能があるのかが分かりにくい印象です。
https://apps.apple.com/jp/app/ドット絵メーカー/id897806469
ピクセルミー
ピクセルミーは、AIを用いて写真をドット絵化することが得意なドット絵アプリです。
スポイト機能、バケツ塗り機能といった基本的な機能は備わっています。このアプリの特徴であるAIでのドット絵化機能は、風景に映った人物の写真を取り込んでも人の部分だけを認識してドット絵化することができます。下絵機能はありません。
課金することで、背景を切り抜くかどうかの選択、画像サイズが大きい絵の作成などができるようになります。また、広告を削除できます。ピクセルミーの広告は、他のアプリと比較して若干しつこいです。課金額は月額500円と少々お高いです。
また特に気になりませんが、外国製のためか、若干日本語が怪しいことがあります。
https://apps.apple.com/jp/app/ピクセルミー-かんたんドット絵メーカー-aiカメラ/id1552314716
Pixelable
Pixelableは、Dottableに似たクールなデザインの多機能なドット絵アプリです。
Dottableと同様に、スポイト機能などの一般的な機能のほかに、円などの図形を描く機能、レイヤー機能などの便利な機能が備わっています。画像のドット絵化機能もありますが、Dottableと違い下絵機能はありません。
課金すると広告表示が消えますが、広告があっても十分使いやすいです。
https://apps.apple.com/jp/app/pixelable-ドット絵エディター/id1185772796
PotiPoti
PotiPotiは、ファイルシステムを用いた多機能なドット絵アプリです。
スポイト機能、バケツ塗り機能、レイヤー機能といった基本的な機能は備わっています。また無課金でも大きいサイズのドット絵を作成可能である点などが優秀です。ドット絵化しない下絵機能はありません。iCloudと連携しており、サーバに接続したり、誰かと共有ファイルを作成することも可能です。
また、紹介したアプリの中で唯一、課金要素がありません。
https://apps.apple.com/jp/app/potipoti-ドット絵エディター/id1584616836
特徴まとめ
以上で紹介した7つのアプリについて、情報を表にまとめました。
アプリ名 | 操作性 | 多機能性 | 下絵機能 | 図形配置 | 最大サイズ | 特筆事項 |
8bit painter | 5 | 1 | なし | なし | 192 | 最もシンプル |
ドットピクト! | 2 | 3 | 課金 | あり | 192 | ユーザー同士で共有 |
Dottable | 3 | 5 | あり | あり | 120 | 最も多機能 |
ドット絵メーカー | 1 | 2 | なし | なし | 256 | |
ピクセルミー | 4 | 3 | なし | なし | 128(課金512) | AIで写真をドット絵化 |
Pixelable | 3 | 4 | なし | あり | 256 | |
PotiPoti | 3 | 4 | なし | あり | 512 | 課金不要で広告なし |
おすすめとしては、シンプルで始めるのにはちょうどいい8bit painter、下絵機能のあるDottable、無課金でハイスペックなPotiPotiあたりが良いと思います。
あとは、ドットピクトのようなユニークな機能を使う場合、自分に合ったデザインを見つけた場合は、そのアプリを選択するのが良いでしょう。
いかがでしたでしょうか。あなたが自分に合った最高のドット絵アプリに出会い、充実したドット絵ライフのスタートを切れることを祈っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。